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ビリングズ排卵法の調査

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はじめに

先進国および発展途上国の両方で実施されたビリングズ排卵法の調査から、この方法は信頼性が高く、有効かつ満足度が高いことが明らかとなりました。

もっとも最近の大規模調査は中国で実施されました。

使用される用語が異なり、また様々な方法が用いられているため、受胎調節法を臨床調査で比較評価することはきわめて困難です。用語を理解するために、下に用語一覧を示します。

調査で用いられた用語

方法に関連する妊娠発生率

カップルが特定の方法を指示通りに実行した場合の妊娠数を%で表示するものです。この状況下で正当に評価された妊娠発生率は、その受胎調節法が生物学的な諸状況をカバーしきれなかった率を意味しています。

ピル、IUD、また不妊手術も含めたあらゆる受胎調節法で、そのような失敗が起こっています。

指導と関連した妊娠発生率

この数字は、ある受胎調節法を不正確に教えられたため、または利用者が使い方を誤ったために起こる妊娠発生率のことです。

CONTINUATION RATE

これは、ある受胎調節法がどれだけ受容されているのか、その方法をずっと使う意志があるのか、妊娠した後もその方法を再び使うつもりがあるのか等を判断する目安になります。

総合妊娠発生率

この数字は、ある受胎調節法のあらゆる生物学的状況下での妊娠、その方法の使い方の誤解や夫婦の冒険による妊娠、妊娠についての未決断、妊娠するならしてもよいという決断等を含む総合的な妊娠発生率です。また、この数字には、夫婦間で妊娠に対する意志統一ができていない時の性交によって発生した妊娠も含まれます。

用語および下の表で報告された調査についての詳しい解説は、Evelyn BillingsおよびAnn Westmore両博士が執筆した2003年版The Billings Method, Controlling  fertility without drugs or devicesをご覧ください。

調査の要約

所在地/調査担当者
カップル数
周期数または年数
方法に関連する妊娠発生率
指導と関連した妊娠

中国(南京、安徽、昆明、上海)/Qianら

1996-97

992

1 year 

0

0.0%

5
(利用と関連した妊娠)

0.5%

アフリカ、ブルキナファソ/Minister of Health and Social Action of Burkina Faso

reported in 1990

166

2,272

1

0.6%

 

1.7%

インド、5つの州/Indian Council of Medical Research

1986-88

2,059

21 months

 

0.85%

 

 

インドネシア/Family Health International 米国

1986-88

>425

 

0

0%

 

 

5ヶ国−インド、フィリピン、エルサルバドル、ニュージーランド、アイルランド/世界保健機関

1976-78

869

10,215

 

2.8%

 

3.9%

オーストラリア(ビクトリア)/Ball

1976

122

1,626

4

2.9%

8

5.9%

米国/Klaus

1975-77

1,090

12,282

 

1%

 

 

オーストラリア(メルボルン)/Billings

1972

98

3-4 years

0

0%

0

0%

トンガ/Weissman

1970-72

282

2,503

1

0.5%

2

1%

 

抄録

中国(南京、安徽、昆明、上海) Qian et al.

受胎可能であることが明らかな(1回以上生きた子どもを出産した)年齢24〜35歳の規則的な月経周期(3〜7/24〜35日)を有し、夫と同居して夫が調査への参加に協力的な健常女性1,654例を組み入れた。参加者はほとんどが田舎に住む職業人で、様々な教育レベルの白人女性であった。これらの女性を3対2の割合で、無作為に2群に分割した(BOM群992例、IUD群662例)。12ヶ月間観察を続けた。

インドネシア/Family Health International 米国

3種類のNFP法を用いた多施設共同調査−850例の女性が調査に参加し、その半数以上をビリングズ排卵法(BOM)群に組み入れた。−結果はBOM群のみ示す。

この調査の終了時に、調査担当者はインドネシアの国家プログラムが提供する家族計画法のひとつにビリングズ排卵法を含めることを推奨しました。

オーストラリア(ビクトリア)/Ball

精子の生存期間は1症例が5〜6日間、2症例が6〜7日間、別の1症例が7〜8日間でした。精子の生存期間が5日に達していれば、良質な受胎可能型粘液があることは確実ですが、現在の科学的知識からは、それを超える精子の生存について語ることはできません。

トンガ/Weissman

その後しばらくして、方法に関連する妊娠を報告した1組のカップルから、その時点で受胎可能の徴候に気づいていたという報告を受けました。したがって、この調査では方法に関連した妊娠の数は0でした。

 

引用文献

所在地/調査担当者

引用文献

China (Nanjing, Anhui, Kunmin and Shanghai)/ Shao-Zhen QIAN, De-Wei ZHANG, Huai-Zhi ZUO, Ren-Kang LU, Lin PENG, Chang-Hai HE and the Chinese Billings Ovulation Method Collaboration Programme

Evaluation of the Effectiveness of a Natural Fertility Regulation Programme in China 

Africa, Burkina Faso/Minister of Health and Social Action of Burkina Faso

Minister of Health and Social Action of Burkina Faso, Bulletin d’Epidemiol. Et d’Inform. Socio.-Sanitaire, No. 17, 1990.

India, 5 States/Indian Council of Medical Research

Indian Council of Medical Research, "Optimism With Natural Family Planning for Fertility Regulation in India", Preliminary Report of a Five-State Study of the B.O.M. in India 1986 to 1988, presented at the Conference on "The Welfare of Women", St John’s College Hospital, Bangalore, India, January 1990.

Indonesia/Family Health International USA

S. Thapa, M.V. Wonga, P.G. Lampe, H. Pitojo, A. Soejoenoes, "Efficacy of Three Variations of Periodic Abstinence for Family Planning in Indonesia", Studies in Family Planning, 21:327-34, 1990.

5 Nations-India, The Philippines, El Salvador, New Zealand, Ireland/World Health Organisation

World Health Organisation, Task Force on Methods for the Determination of the Fertile Period, Special Programme of Research, Development and Research Training in Human Reproduction, "A Prospective Multicentre Trial of the Ovulation Method of Natural Family Planning, I, The Teaching Phase", Fertility and Sterility, 36.152, 1981.
WHO, op. cit. Phase II.
WHO, op. cit., Phase III.
WHO, op cit., Phase IV.

Australia (Victoria)/Ball

M. Ball, "A prospective field trial of the Ovulation Method", European Journal of Obstetrical and Gynaecological Reproductive Biology, 6/2, 63-6, 1976.

USA/Klaus

H. Klaus et al., "Use effectiveness and client satisfaction in six centres teaching the Billings Ovulation Method", Contraception, 19:6, 613, 1979.

Australia (Melbourne)/Billings

E.L. Billings, Report to Workshop on the Ovulation Method, Sydney, 1973.

Tonga/Weissman

M.C. Weissman, J. Folaiki, E.L. Billings, J.J. Billings, "A trial of the Ovulation Method of family planning in Tonga", Lancet, 813-16, 14 October, 1972.

 

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